台湾の小学生、夏休みの過ごし方。

海に面した学校

台湾の学校は9月始まりで6月に終業式や卒業式を迎えます。娘が通っている公立小学校も6月末に期末試験を終え、6月30日から夏休みに入りました。夏休みは約8週間。だいたい2ヶ月近くが休みになります。台湾の子供たちはこの長い夏休みをどう過ごすのでしょうか。

目次

共働きの多い台湾

台湾の家庭では、両親ともに仕事を持っていることが多いです。どのくらいの割合かと言えば、娘のクラスでいうと9割。幼稚園の時はクラス全員の両親が共働きでした。もちろん地域や通っている学校により事情は異なるとは思いますが、両親ともに仕事を持っている割合は日本よりも多い気がします。

そんな中、夏休みが近づくとママ友の間で話題になるのが「夏休みの間、子供はどうするか」という問題。中高生ならともかく、小学生を一日中うちに置いておくのも心配だし、2ヶ月うちでゴロゴロされるのも時間の無駄。

今回は台湾人ママ友たちから聞き出した「小学生の夏休みの過ごし方(過ごさせ方)」をご紹介したいと思います。

1 安親班に入れる

「安親班」とは学童保育と塾の間のようなもので、小学校が終わる時間に合わせて安親班の先生がスクールバスやタクシーなどで生徒をピックアップして塾に連れて行き、そこで宿題をさせたり英語や作文などの授業を受けさせたりする施設です。大抵は英語塾や作文塾、数学塾などで開設しています。

学校が半日の時は塾でお昼ご飯がでて、食べたらお昼寝、そのあとに英語や作文などの授業があり、授業の後は保護者のお迎えまで学校の宿題をするというのが定番です。

夏休みや冬休みにも特別なコースがあり、朝から夕方(または夜)まで預かってくれます。お昼ご飯もおやつも塾が用意してくれますので、出勤の時に子供を塾に連れて行き、仕事が終わったらお迎えに行くだけです。

うちの娘も1年生の時は通っている英語塾の安親班に数週間入れました。朝は近くのプールで水泳のクラス、午後は英語の授業と学校の宿題をする時間でした。英語の授業がない時には図工やクッキングのクラスが入っていました。授業自体は4時まででしたが、お迎えが来るまでは教室で先生がみてくれるので安心でしたし、必要なら晩ご飯も有料で用意してくれるので、とても助かります。

娘の通った安親班は大手の英語塾なので、夜10時までは台湾の先生、ネイティブの先生も待機しており、少々お迎えが遅くなっても安心という点で、「英語を伸ばしたい」「仕事の関係でお迎えが遅くなる」という方に人気です。

2 実家に帰省

次に人気があるのがズバリ「帰省」。両親は仕事、子供たちはおじいちゃんおばあちゃんのところに2ヶ月居候というパターンです。夏休みの間はどうしても生活のリズムが狂って、仕事に影響が出がちです。安親班に入れるにしても、朝8時くらいしかから安親班は開かないので、もっと早く出勤しなければいけない人は何かしら方法を考えなければいけません。

おじいちゃんおばあちゃんの家だと子供たちも割と自由に過ごせるし、また自由すぎるのも困ると考えている方は実家の近くの安親班に入れることもできますので、実家に帰省というのは一番安心な方法かもしれませんね。

ママ友の1人は実家がとても田舎にあるので、周りには安親班はないと言っていました。でも自然がいっぱいの素敵なところらしいので、宿題さえちゃんとやってくれれば2ヶ月を田舎で過ごさせるのも悪くないかもしれないなと思いました。ただし習い事は必然的にお休みしなければならなくなります。

3 ワークショップに参加する

台湾は夏休みや冬休みに参加できるワークショップが充実しています。学校が独自に開講することもありますし、政府機関や民間のスクールが開講する場合もあります。

娘の通う小学校でも、夏休みの間だけの体験クラブ活動(バドミントン、合唱など)があります。自分の通う小学校なら基本的に歩いて行ける距離ですし、学校の先生が指導してくれるので安心です。期間も2ヶ月近くありますので、それなりに基礎が学べます。気に入ったら新学期からそのクラブに参加できるのもいいですね。体験クラブでは費用もほとんどかからないのも魅力です。

学校以外にも夏休みだけのスポーツクラブや楽器基礎コース、囲碁やチェス、英語や日本語、テコンドーや水泳など、ありとあらゆるコースの一覧表が学校から配られます。開講場所は近くの学校であることが多いです。授業料などの費用がかかってしまうのですが、期間限定で参加できるので夏休みの活動にぴったりです。

ちなみに娘は今年、2日間だけのワークショップに参加しました。コナンが大好きな娘は「小さな探偵」という名前の化学のワークショップで、暗号を解いたり、道具を使った指紋の採取や偽札の見分け方などを学びました。

我が家は

以上3つが台湾の小学生の主な夏休みの過ごし方です。ほとんどの場合は1の「安親班」という選択になると思います。娘もクラスメイトのほとんどが安親班に通うと言っていました。

ちなみに我が家は日本へ一時帰国。6週間を福岡の実家で過ごします。この6週間で苦手なひらがなとカタカナを完璧にすることが目標です。もうすぐ4年生になりますが、まだまだ日本語の読み書きが弱いので・・・。

以上、台湾の小学生の夏休みの過ごし方でした。