台湾の便利すぎる駐車システム。

台湾の路上駐車エリア

あと数年で台湾生活20年。台湾での車の運転歴は14年になりますが、つくづく台湾の駐車システムは便利だなと感じています。日本から遊びに来た友人や家族を車に乗せて出かけると、いつも台湾の駐車システムに感心してくれるので、今日はそんな台湾の便利な駐車システムを皆様にもご紹介したいと思います。

目次

路上パーキング

台湾を訪れると、路上に引いてある白く囲まれた線を目にすることがあると思います。白枠の外にはなにやら数字が。実はこれらは全て駐車スペースなのです。でも、これだけだと日本とあまり変わりませんね。では、一体これのどこが便利なのでしょうか。

パーキングメーターはない

実は、台湾の路上パーキングは機械ではなく、人が管理しています。

路上パーキングの係員は自分の持ち場をオートバイや自転車で巡回し、新たに停められた車のナンバーと白枠の数字、初回巡回時間を小型機械に打ち込み、その機械から出て来た紙を車のワイパーに挟みます。その紙には、車のナンバー、バーコード、通りの名前、駐車スペースの番号、初回巡回時間と係員の名前が印刷されます。(※市によってデザインが多少異なります。以下は高雄市のもの。)

台湾の路上駐車料金

 

初回巡回時間から15分おき、または30分おき(場所によって料金設定が異なる)の時間帯が紙いっぱいに印刷され、次回の巡回の際にまだ車がそこにあれば、係員は自分の名前スタンプを時間の横に押し、機械に記録します。

上の写真のエリアは30分で15元。初回巡回時間が16時51分で、そこから30分毎の時間と駐車料金が印刷されています。この場合は45元支払うことになります。

この日は4時20分ごろに停めたのですが、初回巡回時間4時51分までの約30分は得したことになります。

支払いはコンビニで

支払い方法ですが、私たちは車まで戻って来たときにワイパー挟んであるこの駐車料金徴収の紙をコンビニに持って行ってレジで支払えばOKです。

コンビニの店員も駐車料金の計算などはする必要なく、紙の上のバーコードを読み取るだけ。セブンイレブンでもファミリーマートでも、大手のコンビニならどこでも支払うことができます。支払い期間は2週間。紙に記載されている2週間後の期日までに支払いさえすればいいので、駐車するときにお金を持ち合わせていなくても大丈夫です。

ちなみに2週間の期限を過ぎてしまった場合や、紙をなくしてしまった場合は、レジではなくコンビニにある各種チケット取り扱いサービス機で支払います。駐車料金の滞納がないかのチェックもこの機械で調べることができます。2週間の期間を過ぎてしまっている場合は超過日数に応じて追加料金を徴収されます。

タイムズよりもお得?

タイムズに限らず、路上パーキングの方が料金が安くなる場合があります。少しでも駐車料金を抑えたい人は、タイムズなどのパーキングよりも路上パーキングを探すといいと思います。

というのも、タイムズなどのパーキングは、入場するときに機械が正確に時間を測り出しますが、路上パーキングの場合は巡回のタイミングで、最初の数十分は無料になる場合が多いからです。

場合によっては1時間くらい得することも。しかも、台風や大雨などの天候の悪い日や寒波がやって来た寒い日などは係員さんも巡回に来ないことが多いです。巡回に来なければ駐車料金は無料。タイムズは天候に関係なくきっちりと徴収しますからね(笑)。

駐車料金は近くの標識を参考に

路上パーキングの料金は「計時」「計次」があります。

「計時」とは駐車時間によりどんどん加算されていくもので、料金システムはエリアによって異なります。30分で15元のところもあれば、15分10元のところもあります。銀行の前などは長時間駐車を防ぐために、例えば最初の30分は15元、それ以上になると1時間ごとに100元ずつ追加されるという超高額料金を徴収されることもあります。この場合は35分の駐車で115元支払う計算になります。特別な料金設定の場合は白枠と黄色の二重の枠になっているので、間違えて停めてしまうことはないと思います。

そして「計次」ですが、これは駐車1回につき支払い1回という意味です。つまり時間単位ではなく回数で支払うということです。ただしこの1回というのは8時間までです。それを超えるともう1回分徴収されます。「計次」の料金はだいたい30元のところが多いと思います。

トークンもチケットもいらないパーキング

台湾には早くから、入場の際にトークンもチケットもいらないパーキングがあります。もちろん無人です。

例えば、高鐡(新幹線)の左營站のパーキング。チケットやトークンがなくてどうやって支払うのかというと、秘密はこれ。

左營站の駐車料金支払機

退場する際に、この料金支払機に、車のナンバーの数字の部分を打ち込みます。すると画面に、自分の車の映像が映るのでタップします。アルファベットは省略するので、たまに自分と同じナンバーの車がアルファベット違いで数台映ることがあります。その場合は映像から自分の車を選択します。車の映像をタップすると料金が表示されますので、その金額を機械に入れます。

実はこの駐車場では、入場する際にカメラで車のナンバーと入場時間が記録されているので、私たちはチケットなどを取る必要はないのです。もしかしたら日本でもこのようなシステムの駐車場があるのかもしれませんが、実家の近くでは見たことがなかったので日本から来た家族も私もビックリしました。

同じようにカルフール(24時間営業の家楽福鼎山店)でも駐車券やトークンなどはなく、入り口のカメラでナンバーを認識し、退場の前に機械にナンバーとバーコードがついたレシートをかざせばOK。レシートの情報を機械が読み取り、支払い金額を表示させます。

終わりに

大きめのカルフールの駐車場では、自分の車をどこに停めたか忘れてしまった時には、機械にナンバーを打ち込めば現在地からの行き方を示してくれたり、また超大型ショッピングモールでは、あまりの駐車場の広さに自分の車のところまでカートで連れて行ってくれる(多分お年寄り限定?)サービスがあったりと、駐車場もどんどん便利になっています。

機械はともかく、台湾の路上パーキングシステムは運転手にとっても便利だし、巡回の係員の雇用チャンスにも繋がるのでぜひ日本でも採用を検討してはどうかなと思います。以上、台湾の駐車システムのご紹介でした。