台湾の會考会場の下見から試験当日の様子まで

台湾では毎年5月に會考と呼ばれる高校入学統一試験が行なわれます。

全国の中学3年生を対象にした試験で、受験生たちは試験の結果が出た後に希望する進学先を選ぶシステムとなっています。

中学3年生の娘も、會考を受験してきました。

今回の記事では、前日の試験会場の下見の様子、試験当日の受験生たちの様子などをレポートしたいと思います。

會考についてはこちらの記事に詳しく書いています。興味のある方は是非覗いてみてくださいね。

試験前日:全員で会場の下見

會考は在校している中学校から近い高校で、高雄市の場合は5から6つの中学が1つの高校で受験します。日本の大学共通一次試験みたいですね。

それぞれの会場では試験の前日の午後に下見ができるようになっていて、受験生は試験会場となる教室、席、休憩室などを確認することができます。

休憩室は各学校のクラスごとに1教室与えられています。各教科の試験の間には40分の休憩時間がありますが、その休憩時間はクラスの休憩室で過ごします。

クラスの休憩室の下見

試験当日:クラスの休憩室で

いよいよ試験当日。

試験の日程はこんな感じ。

8時20分から試験の説明が始まるので、各学校の受験生は自分の休憩室で時間まで待機します。

娘のクラスも7時半までに休憩室に入るよう先生から指示がありました。早い人は7時前にもう休憩室に着いていたそうです。そんな早くから開放されていたんですね。

休憩室に入ったらスマホを先生に預け、受験票を受け取り、各自朝ごはんを食べます。その後は試験の時間まで本を見たりして過ごします。

日本だと志望校によって受験会場がバラバラになってしまいますが、台湾では試験ギリギリの時間までクラスのみんなと過ごせます。

いざ出陣!

いよいよ試験の時間です。生徒たちはこれからそれぞれの試験会場に向かいます。

試験会場は1つのクラスが3つの会場に分かれるようになっています。そして同じ学校の生徒が前後左右に並ばないように配置されています。

生徒たちが休憩室を離れた後は、盗難などを防ぐため、各クラスの休憩室には先生が待機します。また別室には保護者用の休憩室もあり、子供を見守ることもできます。

台湾人の夫の時代は、高校受験も大学受験も保護者が子供につきっきりだったそうです。冷房完備の休憩室もなかったため、少しでも涼しい木の下の休憩場所を確保し、試験の間の休憩時間には親がうちわで仰いだりしていたそうです。

今は子供たちもクラスごとに休憩教室が用意されているし、付き添いの保護者のための教室も確保されていて幸せだなと夫は言っていました。

試験の数日前に担任の先生から、「冷房完備の待機室を確保しているので、保護者の方も遠慮なく使ってください」と言われて、夫は行く気満々だったみたいなんですが、娘にあっさりと断られました(笑)。

保護者がついて行ってもプレッシャーになるだけだし、何より友達と過ごした方が落ち着けて実力発揮できるような気がするので、私は断られて当然だと思いますが、夫は少しショックみたいでした(笑)

そういえば、先生が「うちの学校は冷房つきの教室を確保できた」というような言い方をしたんですが、冷房がない部屋もあるんでしょうか・・・?

学校が準備してくれた弁当を食べ、その後はしっかり昼寝。学校ではいつもこの時間に昼寝の時間があるので、もし試験当日この昼寝時間がなかったら、体内リズムが狂ってしまい午後の試験で実力を発揮できないんじゃないかと心配していたのですが、担任の先生がきちんと昼寝の時間をとってくれていました。

お昼の休憩時間は1時間50分。お弁当を食べたりトイレに行ったり昼寝したりするのに十分な時間です。

この後に国語(70分間)、40分の休憩、そして作文(50分間)。これで試験1日目は終了です。