素麺作りが体験できる「潘順龍福州式手工麺線」。

そうめん
潘順龍福州式手工麺線

高雄市の燕巣区にあるそうめん工場「潘順龍福州式手工麺線」。テレビや新聞、雑誌でも紹介された有名なそうめん工場で、そうめん作りを体験して来ました。師匠の指導のもと、生地を作るところから麺を延ばすところまでの工程を全て自分たちで行い、出来上がった生地ももちろん持ち帰って来ました。今日はそんなそうめん工場をご紹介したいと思います。

目次

台湾で唯一の福州式そうめん工場「潘順龍福州式手工麺線」。

工場の名前にもなっている潘順龍さんが創業した福州式のそうめん工場。潘順龍さんから技術を受け継いだ息子さんの潘建忠さんは台湾で最年少の福州式そうめん師として認められた人物で、また台湾で初めて福州式そうめん作り体験教室を始めた方でもあります。そして生地作りから延ばしまで全て人の手で行うそうめん師は台湾で潘建忠さんただ1人だけなのだそうです。

福州式とは

実際に麺作りを始める前に、潘建忠さんより「福州式」について簡単な説明をしていただきました。台湾のそうめん工場は「福州式」と「泉州式」があり、「泉州式」は麺を延ばす際に1本の棒を使うのに対して、「福州式」は指と指の間に4本の棒を挟んで延ばす方法。福州式はかなり高度な技術が要求されるので、台湾に複数あった福州式のそうめん工場も、潘さん親子の工場だけを残して他は消えていったそうです。

福州式そうめん棒
潘建忠さんからレクチャーを受けるダンナ

そうめんの生地作り

そうめん延ばしを体験できるところは他にもあると思いますが、この工場では生地作りから自分たちで行います。1テーブルに1家族、または3−5人のグループで1つの生地を作ります。

そうめん生地作り

あらかじめ用意されていた塩入り小麦粉に水を入れて生地を作ります。私はiPhoneで撮影。よって私たちのテーブルはダンナと娘の2人での作業になります。最初は「捏ねる」というよりも手をグーにして力いっぱいにパンチするような感じ。師匠のお手本はグーで上から圧力をかけるのではなく、上からドンドンとテーブルが壊れるんじゃないかと思うほどパンチを入れていましたのでそれに倣います。

パンチを入れて生地が入れ物の角までいっぱいに広がったら折りたたみます。折りたたんだらまたパンチ。上の写真の下2つの工程を2回繰り返し、また入れ物いっぱいに広げたら次の過程です。

そうめん生地作り2

入れ物いっぱいに広がっている生地をクルクルとロール状に丸めて対角線状に置き、生地はそのまま浮かさないように置いたまま上から捏ねます。捏ねたら螺旋状に丸めて、またパンチ。生地が入れ物いっぱいに広がったらクルクル丸めて螺旋状にしてパンチ・・・。この作業を3回繰り返したら生地を長く延ばして二つ折りにしてねじります。

そうめん生地作り3

ねじった麺を捏ねながら細くし、螺旋状にして入れ物に入れてまたパンチ・・・。同じような作業が何度も繰り返され、この辺でダンナはヘトヘトになり、私もiPhoneを置いて選手交代。このパンチと捏ねる作業がかなり指、腕、そして腰にきます。私たちはプラスチックのケース1つ分ですが、師匠は一度に50キログラムの生地を作るのだとか。師匠は量が量なだけに、生地を平たく延ばすときには麺棒を使っているそうですが、捏ねるのは手。そうめんを手作りするのは大変な作業なんだと初めて知りました。

さて、生地もだんだんと柔らかくなって細く延びるようになったら最終段階です。

ここでやっと道具のお出まし。2本の金属棒に細く伸ばした生地を8の字にねじりながら掛けていきます。ねじりながら掛けていくことで麺に弾力が出るのだそうです。上の写真の下2枚がその過程。左はダンナ。右は師匠に指導を受けるワタクシ。ねじりながら掛けていくのは思ったより難しいです。師匠は1秒に2つくらいのスピードで掛けていましたが、私たちは1つ掛けるのに20秒くらいかかりました。下の写真を見ていただければわかりますが、出来が全然ちがいますね(笑)。

そうめん作り4
上は師匠のお手本。下は私たちの力作。

この後、麺にかけた棒を引っ張って麺を細くしていくのですが、こんな生地では細く延びるわけがなく、私たちの麺は50cmくらいでちぎれてしまいました。他のテーブルもだいたい同じ長さでちぎれていました。

実はそうめん作りの体験はここまで。この出来損ないの太麺はお持ち帰りとなります。そうめんは麺類の中でももっとも技術を要するものなので、私たちのような初めてそうめん作りを体験するような素人が簡単に作れるわけがないのです。ですから「そうめんが作れると聞いてやって来たのに、そうめんなんかできないじゃないか」などと怒らないでくださいね。

「そうめん」は作れないのですが、この出来損ないの麺は太麺として茹でて食べることができます。また台湾の美味しい食べ物「葱油餅」を作ることもできます。師匠が生地を使った調理法をいくつか紹介してくれますのでメモを取って置きましょう。私たちの出来損ないの麺はダンナが後日、葱油餅にしてくれるそうです。

そうめん延ばし体験

さて、生地づくりの体験が終わり、続いてはそうめん延ばしに移ります。職人さんが途中まで延ばしてくれたそうめんを使っての実演です。私たちは素人なので、使う棒は1本。師匠の掛け声に合わせて後ろ向きに歩いて引きます。実際に麺を伸ばす前に、全員で掛け声に合わせてのステップ練習。練習が終わったら本番です。

最初は1歩下がって引いて戻る。次は2歩下がって引いて戻る。次は3歩下がって引いて戻る。この作業を7歩まで体験しました。これ以上長いのは素人には難しいそうです。大人の7歩で麺はだいたい4mくらいに、子供でも3mくらいまで延びます。50cmでちぎれてしまった私たちの出来損ないの生地とは大違いですね。

そうめん延ばしは参加者全員が体験することができます。麺がちぎれてしまっても大丈夫ですので心配いりません。

そうめん延ばし
そうめん延ばし

師匠が捏ねた生地で縄跳び

最後に師匠が捏ねた生地を使って縄跳び体験をしました。この体験では、師匠が捏ねた生地がどれくらい延びるのかを知ることができます。大人の参加者の最高記録は170回なんだそうです。この記録を破ることができたら師匠が参加者全員(20人)にお昼ご飯をご馳走すると豪語し、その挑発にやる気満々のダンナでしたが、隣で縄跳びをしていた娘の麺にぶつかり70回でアウト。師匠の麺は跳べば跳ぶほどどんどん延びていくので、両腕に延びる麺を巻きつけて麺を短くしながら跳ばなければけません。ダンナの70回もすごいと思いましたが、70回延ばしても切れない師匠の麺の弾力はもっとすごい!

ちなみに小学生は自分の学年の10倍の回数を跳べたらジュースをくれるというので、みんな一生懸命に跳んでいました。小学生はみんなクリア。娘も師匠にジュースをいただきました。

縄跳びが終わったら体験教室終了。朝9時から11時半までの約2時間半の体験教室でした。私は途中まで撮影していたので生地作りは後半だけの参加でしたが、全工程を行ったダンナはさすがに腕や腰が痛いと言っていました。年齢的に当日よりも数日後にさらに痛くなってくるかもしれませんね。

今日ご紹介した工場の情報

  • 住所:高雄市燕巣区安招路1033−1号
  • 電話:0931−815−443
  • 参加費:大人200元、子供100元。3歳以下は無料。

また、以下に注意事項もありますので確認しておいてください。

  • 20人以上の団体のみ受付。
  • 20人に満たない団体は他の団体との合同参加となる。
  • 工場の都合により、20人以上の場合でも他の団体と合同参加になる場合がある。
  • 完全前払い。予約後に全額の振込が必要。参加費未払い者の立ち入り禁止。
  • 時間厳守。
  • 服が汚れるのを気にする人、キツイ作業をしたくない人の参加禁止。

場所は高速道路の岡山インターを降りて岡山方向に100mほど行ったところにあります。工場には大きな看板がありません。隣に「陽光石材」という大きな工場があります。そうめん工場は陽光石材の隣の細い道を入った奥にあります。

体験教室ですが、簡単な中国語がわかれば参加できると思います。師匠がお手本を見せてくれますし、できないところは手伝ってくれます。お友達家族と20人以上のグループを作っての参加がオススメです。台湾人の方が一緒に行ってくれると安心ですね。