オリンパスOM-D E-M5 MarkⅡが蘭嶼でおかしくなってしまったお話。

クラシックカメラとOM-D5の写真

先日、台湾の離島「蘭嶼」に行ってきました。蘭嶼は台湾台東縣に属する離島で、台湾では唯一の熱帯雨林気候に属する場所です。蘭嶼を訪れるメインの目的はシュノーケリングだったのですが、原住民のすむこの美しい離島には撮影スポットがいっぱいということもあり、シュノーケリングにはGoPro HERO5 Black(以下ゴープロ)を、風景撮影にはミラーレス一眼のOM-D M5 MarkⅡ(以下オリンパス)を持って行きました。

ところが、蘭嶼についてまもなくオリンパスの調子がおかしくなり・・・。最終的には正常に戻ってくれたのですが、今回はオリンパスの不具合から復活までの過程をお話しようと思います。

目次

OM-D E-M5 MarkⅡ

2015年に発売されたオリンパスのミラーレスOM-D E-M5 MarkⅡ。2018年の誕生日に日本に住む弟からプレゼントしてもらいました。最新モデルではないのですが、見た目の可愛さと防塵防滴というタフさに惹かれて選びました。

一眼は10年以上前に購入したキヤノンのEOS7以来です。EOS7はデジタルではありませんので、このオリンパスが初デジタル一眼ということになります。しかも初ミラーレスです。

蘭嶼へ向かう船は満席。驚いたのは、乗客の一眼レフ率。皆さん、キヤノンやニコンの素敵な一眼レフを首や肩に下げて、立派な三脚を持っています。蘭嶼は満天の星空が有名な島。私も三脚を持って行こうかどうか迷ったのですが、今回の旅はお友達20人の団体旅行だったので、ゆっくり撮影する時間もないだろうと思い、結局三脚は持って行きませんでした。

皆さんのご立派な撮影機材を前に

「安物のへっぽこ三脚なんか持ってこなくて正解だった。」

などと思いながら2時間後、蘭嶼に到着しました。

不具合発生

蘭嶼は先ほども申した通り、熱帯雨林気候に属する島です。私の住む台湾の高雄市も暑いですが、そんなもんじゃありません。気温は30度を少し超えるくらいですが、体感温度はもっと高い。まるでサウナです。

オリンパスを肩から下げ、ダンナの運転するオートバイの後ろに座り、いつでも撮影できるように準備。オートバイを走らせながらなのでかなり揺れるのですが、オリンパスのブレ補正機構を信じてバンバン撮りまくりました。

昼過ぎからは海遊びとシュノーケリングの予定が入っていたので、オリンパスはしばし休憩。部屋にオリンパスを置いて、シュノーケリングようにゴープロを持ってシュノーケリングに行ってきました。

夕方シュノーケリングから帰ってきて晩ご飯まで時間があったので、朝から昼にかけてオリンパスで撮った写真をモニターでゆっくり確認することにしました。

え?

なんと、撮影した2/3の写真が撮れていなかったんです!真っ黒です。

INFOで1枚1枚確認しても真っ青な画面が点滅するだけ。今までこんなことはなかったので、ただただ愕然としました。結構いい写真が撮れていたと思っていたのに・・・。ショックなのと、まさか壊れてしまったのかなという心配と、多少の怒りと、色々な感情が湧いてきました。

設定が悪い?

真っ先に疑ったのは、撮影の設定。いつもはP(プログラム)で撮ることが多いのですが、時々A(絞り優先)も使います。色々いじっているうちに露出とかISOとかが変な設定になってしまったのかもしれないと思いました。

そこで設定のいらないカメラ任せのiAOUTに切り替えて撮影してみることにしました。すると、数枚はちゃんと撮影できるのに、4枚目くらいからモニターに何も写らなくなるという現象が起こりました。アングルなどは全く同じなのに、数枚撮ったら撮れなくなる。

全ての設定をリセットして撮影をやり直しても同じ。ファインダーをのぞいてシャッターを切った時はきちんと撮れた感じなんですが、メモリーカードに記録しているマークが出た後に真っ黒になる。そしてモニターは真っ黒、INFOでは真っ青で点滅。

レンズの接触が悪い?

レンズとは関係がないだろうとは思いましたが、一応いろいろやってみました。電源を切ってレンズを一度外し、もう一度装着してから電源を入れる。この方法も、最初の3枚くらいは正常なんですが、4枚目くらいからまた真っ黒現象。

こんな感じで、2、3枚撮っては真っ黒になり、電源を入れ直して2、3枚撮って・・・ということを繰り返しましたが、改善されず。レンズの取り外しはやめて、電源を入れたり切ったりしてみましたが、改善されず。

とりあえず晩ご飯の時間になったので、部屋にオリンパスを置いてイライラしながらBBQへ。(BBQは楽しかったよ。)

治った?

BBQのあと部屋に戻って、またオリンパスとにらめっこ。こんなに星空がきれいなのにカメラが調子悪いなんて。(三脚持ってないから、どちらにしろ素敵な星空は撮れていなかったと思いますが。)

すると、今度は真っ黒になることなく、スムーズに撮影ができるではありませんか。10枚ほど撮影してもなんともありません。何をどうやったのかはわかりませんが、とにかく正常に戻ってくれてホッとしました。プログラムモードでもちゃんと撮影できていました。明日も正常に動いてくれますようにと祈りながら眠りについたのですが・・・。

不具合再び

朝食の後、またオートバイで島を周りました。

オリンパスの調子はまずまず。特に問題がないまま数時間が過ぎた頃・・・またまた前日と同じ現象が

数枚撮っては真っ黒、この現象です。電源を入れ直して数枚撮って電源切って、という方法しかないのかと思ったら、今度はなんとファインダーも真っ黒に。ファインダーをのぞいても何も見えません。

「ついに故障か」と泣く泣くオリンパスをバッグにしまい、メインカメラをiPhoneに切り替えました。

地下屋

この撮影の後、カメラが動かなくなる。

不具合の原因は

高雄に戻ってから数日後、ゆっくりとパソコンに向かう時間が取れたので、オリンパスの不具合についてネットで調べることにしました。すると気になる情報が。

「OM-D E-M5 MarkⅡ の使用可能温度はマイナス10度から40度」

確かにオリンパスの公式サイトをのぞいてみると、「動作環境」のところに「使用可能温度 −10〜 +40℃(動作時)」と書いてありました。 (オリンパス公式サイト

そういえば、蘭嶼はまるでサウナのように暑く、カメラは肩にかけっぱなしでした。オートバイの移動だったので、冷房も陰もありませんでした。ボディーも確かに熱くなってはいました。

今思えば正常に使用できていたのは、カメラを十分に休ませた後に冷房の効いた部屋で使用していた時です。次の日も数時間は正常だったことから、不具合の原因は熱によるものだったのかもしれません。

復活

完全に故障したと思って修理に出す予定だったオリンパスを引っ張り出し、もう一度撮影してみることに。そしたらなんと、正常に戻っていました!どのモードで撮影しても、真っ暗な部屋での撮影も、全てちゃんと撮れていました!

故障じゃなくてよかった〜 (私が悪かった。怒りをぶつけてゴメンね〜)

反省点

この不具合事件があってから、デジタルカメラの熱対策についていろいろと調べました。炎天下での撮影で私でもできそうな基本的な対策としては

  • カメラをなるべく日陰に置く
  • 使用しない時は白いタオルで覆う
  • 本体が熱くなったら休ませる
  • 保冷剤を近くに置く
  • 保冷時が溶けてしまったらコンビニで冷たい飲み物を買って近くに置く
  • 濡らしタオルで温度を下げる(E5は防滴なので大丈夫)

これくらいでしょうか。

炎天下で1日中撮影を続ける機会はそうそうないことなのですが、また次にどこか暑いところに行く時にはカメラの熱対策を怠らないように気をつけたいと思います。

初めてのミラーレスカメラ。撮影技術云々の前に、もっとデジタルカメラのことを知る必要があるようです。

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