高校1年生の娘が4月に台湾の英検「全民英檢(GEPT)」中級の2次試験を受けてきました。
1次試験は筆記とリスニング、2次試験は作文とスピーキングです。
ちなみに1次試験の方は去年の11月に受験し、その時の結果は以下の通り。

聴解、読解の満点はそれぞれ120点、2項目で合計240点です。
240点満点中、合格点は160点。ただし、聴解と読解でそれぞれ72点以上を得点する必要があります。
1次試験の結果は、聴力(Listening)113/120、閱讀(Reading)110/120で合計223点を獲得し、CEFR B1レベルに達することができました。CEFRについては後ほど補足します。
台湾の英検では、1次試験に合格した後、2次試験には別途で申し込む必要があります。受験料も別途に支払うことになります。1次試験合格後は1年半以内に2次試験に合格しないと、1次試験の合格が取り消しにされてしまいます。その場合は日本の英検と同じように、1次試験から受験し直す必要があります。
急ぎで資格を取りたい人、1次試験に自信がある人などは「1日考」の受験日に4つの技能をまとめて試験することもできます。ただし長丁場になりますので、ほとんどの人は1次が終わってから数ヶ月後に2次に進むという形をとるかと思います。
ここでCEFRのB1について補足しておきます。
CEFR B1は、TOEIC550以上785点未満、日本の英検で2級から準1級レベル相当です。台湾の英検では中級がそれにあたります。娘は日本の英検は受験したことがありませんが、半年前に受けたTOEICは700を少し超えたくらいだったので妥当な評価だと思います。
GEPT中級の2次試験
中級の2次試験は作文とスピーキングで、作文が約40分、スピーキングが約30分程度の試験となります。受験票にはそれぞれ約60分と書いてありましたが、それは試験前の説明なども含めたおおよその試験時間のようで、実際の試験時間はそれぞれ30分から40分程度のようです。
まずは公式ページを参考にどんな試験なのかを紹介しますね。
作文(時間:40分・配点:100点)
中級の作文は2つのセクションからなっています。
1つ目は「中譯英」。与えられた中国語の文章を英語に翻訳する問題です。配点は40点。一貫性のある英語に翻訳することが求められます。
2つ目はテーマに沿った作文。与えられた情報をもとに、意見を書く問題です。こちらは配点60点。120字程度の作文で、8から12文で書くこと。文章の構成は1段落でも2段落以上でも構いません。

参考までに、それぞれの問題を日本語に訳すとこんな感じです。(わたしはプロの翻訳家ではないので、あまり上手に訳せていないかもしれませんが)
1・翻訳問題
「独身でいることと結婚することの長所と短所については、よく議論の的になります。この賛否が分かれるテーマにおいて、特に頻繁に取り上げられるのは、「交際」「責任」「ライフスタイル」の3つの側面です。かつては、結婚は人生において当然のものだと考えられており、それに反論する人はほとんどいませんでした。しかし現代では、このような従来の価値観に対して異議を唱える人が増えてきています。彼らは、結婚するかどうか、子供を持つかどうかも、個人の自由な選択の1つだと考えています。」
2・作文
「友達というのは、子供、青少年、大人を問わず、誰の人生においても非常に重要です。”If you live with a lame person, you will learn to limp.”という諺があるように、良い友だちを作る方法と悪い友だちを避ける方法を学ぶことも、人生の重要な教訓です。「友だち」についてあなたの意見を書いてください。」
スピーキング(時間:約40分・配点:100点)
次はスピーキング試験についてです。
台湾の英検では、高級(英語教論に求められる資格)の試験は面接官との面接になりますが、それ以外の級は録音形式で行われます。ヘッドホンをつけ、指示された通りにマイクに向かって答えます。
(初級<中級<中高級<高級)
中級のスピーキングは3つのセクションから成っています。
まずは試験の初めに座席番号と受験番号を録音します。
“My seat number is ( ), and my registration number is ( ).”
1つ目は短文朗読です。1分間黙読の時間が与えられ、その後2分以内に朗読を終えます。適切な速度ではっきりと読みます。
2つ目は質疑応答です。あらかじめ録音された10問の質問に答えます。第1問から第5問まではそれぞれ15秒、第6問から第10問まではそれぞれ30秒の回答時間が与えられます。質問を聞いたらすぐに答えます。
3つ目は写真描写です。写真には3つの質問が書かれていて、それに応える形で描写します。まずは30秒間で写真と質問に目を通し、その後90秒で描写します。時間が余ったら、質問以外の詳しい描写を加えます。
最後にもう一度、座席番号と受験番号を録音して試験は終了です。


写真についての質問は以下の通り。
1・写真の中の人はどこにいますか。
2・写真の中の人は何をしていますか。
3・写真の中の人はどうしてここにいるのでしょうか。
4・時間が余ったら、もっと詳しく描写してください。
英検を終えて
2次試験を終えた娘に感想を聞いてみました。
「落ちたかも・・・」
とのことでした。
心配していた作文の方は、思ったよりもうまくかけたと言っていたのですが、、自信のあったスピーキングの方はミスを連発してしまったそうです。
写真描写の問題は、台湾の伝統市場の写真だったそうなのですが、緊張のあまり”market”をことごとく”super market”と言い間違えてしまい、試験が終わった後で気づいたそうです。
単語1つのミスになるのか、5回言えば5つのミスになるのか、採点基準がわからないのでなんとも言えませんが、この写真は「市場」がキーワードなので大きなミスとしてカウントされているかもしれません。
朗読の方は問題なかったと言っていますが、「市場」が・・・。
作文の方は、”event”を間違えて”evant”と書いてしまった以外はミスはないと豪語していましたが、それも怪しいところ。きっと文法のミスも多少はあるはずです。
2次試験はそれぞれ100点満点で、合格点はそれぞれ80点。作文の方は8割取れているかもしれませんが、スピーキングはもしかしたらダメかもしれませんね。
結果は6月に出るのですが、試験自体はとてもおもしろかったようで、不合格でももう一度挑戦したいと言っています。結果が出たら、追記でお知らせしますね。
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