前回の記事では中古のバイオリンを購入したお話をさせていただきましたが、今回はバイオリンケースについてお話ししたいと思います。
もしドイツ製の中古(オールドではない)のバイオリンのお話に興味がある方はこちらの記事をご覧ください。
目次
バイオリンケース選び
バイオリンケースを選ぶのに参考にしたのは島村楽器さんが投稿しているユーチューブ動画。
こちらを参考にして、デザイン、価格(3年前の店頭価格)などを考慮し、イーストマンのケースを購入することに決めました。大好きなドラマ『のだめカンタービレ』の峰くん(瑛太さん演)も使っていましたしね。
台湾にはイーストマンの正規代理店がないので、ケースを個人輸入している楽器店から購入しました。代理店ではないため選べるカラーは限定されていたのですが、私が欲しいと思っていた白のケースは取り扱っていたので迷わず購入。
ちなみに娘はGewaのPureを使っていますので、そちらと比較しながらイーストマンのケースを紹介していきたいと思います。
イーストマンのバイオリンケース
台湾の楽器屋のサイトからイーストマンのケースを購入。1週間ほどで届きました。
ちなみにそれぞれの店頭価格はイーストマンのバイオリンケースが4,500元、そしてGewa Pure(三角)が7,900元です。日本だとイーストマンが40,000円前後、Gewa Pureが48,500円前後で売られているようです。
(※3年前の島村楽器さんの動画ではどちらも4万円以下でした。)
イーストマンを購入した理由① 留め金が3つ
私がイーストマンのケースを選んだ理由の1つは、留め金が3つあるという点です。留め金が3つあれば、たとえ急に1つが壊れてしまったとしても残り2つあれば安心だと思いました。
レッスンを開始して約2ヶ月。8回のレッスンが終わったわけですが、実は1回レッスンを終えて教室を出ようとしたときに、先生に「バイオリンケースの留め金がかかってないんじゃない?」と指摘され、すぐに確認したところ、なんと1つ留め金をかけ忘れていました!
バイオリンを片付ける時にぼーっとしていたのか、とにかく2つはきちんとかけてあったので、バイオリンがケースから飛び出して落ちるという惨劇は起こりませんでした。
気づいてくださった先生にも感謝ですが、イーストマンのケースにして本当に良かったと思った瞬間でした。
イーストマンを購入した理由② サイズがちょうど良い
娘はGewaのPure(三角)のバイオリンケースを使っているのですが、イーストマンのケースはそれよりも一回り大きいサイズになっています。
高校1年生の娘の身長は151cm。動画内のモデルさんよりもさらに小さめです。
ケースを背負ってレッスンに向かうことが多いので、本人はなるべく小ぶりなケースが欲しいということでPureを選びました。
Pureは小物を入れるための小さめポーチがついています。イーストマンは結構広めの収納スペース(エリア?小部屋?)がついています。
どちらも小物の入れるところには肩当てを入れるほどの大きさはありませんが、松脂やクロスを入れるには十分です。イーストマンの収納スペースは結構余裕がありますが、Pureのポーチは松脂やクロスを複数入れたりするとパンパンになりそうです。予備の弦はそのままだと入りません。
Pureはファスナー式になっているのですが、面倒くさがりの娘はいつもファスナーを開けっぱなしで松脂を出し入れしています。イーストマンはマグネットでピタッと蓋がしまるタイプのものなのでストレスなしです。
ちなみにイーストマンのケースにはバイオリンのネックの下部分に肩当てをしまうスペースがあり、肩当てを固定できるマジックテープ式のバンドもついています。Pureには肩当ての専用収納スペースはありませんが、工夫すればネックの下にギリギリ収納できそうです。
イーストマンを購入した理由③ なんといっても低価格!
イーストマンを選んだ最大の理由はなんといっても価格。
Bam、Gewa Air、東洋・・・。どれも高いんですよね。
日本で人気の高いハードタイプのケース(三角)の市場価格を大雑把に比較すると
- Bam・・・10〜18万円くらい
- Gewa Air・・・10万円〜
- 東洋・・・7万円〜
- Gewa Pure・・・5万円くらい
- イーストマン・・・4万円くらい
もちろん、モデルによっても幅はありますが、スタンダードタイプでざっとこんな感じです。
台湾では日本のブランドである東洋はメジャーではないため、Bam、Gewa Air、Gewa Pure、イーストマンから選ぶことになったわけですが、今年は娘のバイオリンと私のバイオリンを購入し、さらに娘はPureのケースを購入。
1年でバイオリンを2挺購入したために金銭的に余裕がなく、私のバイオリンケースは予算的にPureかイーストマンかということになりまして、それだったら使いやすそうなイーストマンのにしようと思ったわけです。
その他の比較
私がイーストマンのケースを選んだ理由は以上の通りですが、もう少しPureとイーストマンのケースの比較を続けます。
まずは材質。
左のPureはポリカーボネート製で丈夫で傷もつきにくい。右のイーストマンはグラスファイバー製。車のボンネットを触っているようなツルツルとした感じです。
確かに、Pureの表面はザラザラしているので、傷がついたとしてもほとんど目立たないと思います。イーストマンの方はまだ2ヶ月しか使用していないのでなんとも言えませんが、もしかしたらPureよりは傷がつきやすいかもしれません。
島村楽器さんの動画の中でイーストマンの表面の塗装が剥がれたものが紹介されていました。色によっては目立つかもしれませんね。
ストラップの位置
背負うためのストラップの金具の位置が両者でかなり違っていて、Pureはイーストマンよりもかなり下めについています。
このPureもイーストマンも重量は1.8kgと記載されていますが、ストラップ込みの実測では、イーストマンが2kg、Pureが1.9kgでした。たった100gの差ですが、娘によるとストラップの位置で実際に背負った時にPureの方が軽く感じるようです。日常的にケースを背負って歩く習慣のある方には良さそうですね。
ただこれはデメリットもあり、バイオリンケースを背負った時に、人によっては頭よりもケースの先端が上に出てしまうため、背負ったまま車に乗り込もうとするとケースを車にぶつけてしまうことがあります。(それはうちの娘)
金具部分
イーストマンの金具部分は見た感じは丈夫そうですが、金属同士が擦れあうとそのうち劣化して突然壊れることがあるそうです。これは金属の性質のため、イーストマンに限ったことではありません。
そのためイーストマンのケースには金属劣化による突然の破損に備え、購入時に結束バンドが付属しています。私はストラップを使わないので外していますが、背負う予定のある方は結束バンドで固定しておいた方がよさそうです。
Pureの方は金属にコーティングがしてあり、金属同士が触れ合わないように配慮されています。こういう点はさすがGewa。価格を抑えたPureにもきちんと対応しています。
結局のところ好みだと思う
以上がイーストマンとPureの比較になります。今回の記事で比較をしたこの2つのケースは、どちらも価格があまり変わらないので迷う人もいるかもしれません。
私は機能的でコスパが高いイーストマンが気に入っていて、高校生の娘はコンパクトで可愛いPureが気に入っています。
みなさまのケースご購入の前にこの記事が少しでも参考になれば幸いです。
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