当ブログの看板犬、ビーグル犬モモが「エールリヒア症」にかかってしまいました。
エールリヒア症は、熱帯、亜熱帯地域でよくみられる感染症で、台湾では10匹に1匹がかかっていると言われています。
マダニから感染し、死にいたる場合もある恐ろしい病気。
幸いモモは初期症状がはっきりと出たため、病院に行くことで早期に発見することができました。1ヶ月の治療後、再検査となります。
目次
モモ、突然の鼻血で救急病院へ
どんな経緯でモモに感染症が見つかったかをお話しします。
夜9時ごろ、娘がハウスで大量に鼻血を出しているモモに気付きました。最初は鼻をぶつけたか、爪で引っ掻いたのかなと思い、とりあえずティッシュでの止血を試みましたが、5分ほど経っても鼻血が止まる様子が全くありませんでした。
かかりつけの動物病院は春節期間中で休診。春節中でも夜間にみてくれる病院をネットで検索したところ、幸いにも高速を走れば15分で着くところに24時間対応している動物病院を発見。病院に連絡を取った後すぐに向かいました。
病院で10分ほど待ち、モモの順番が来ました。鼻血は相変わらず止まりません。
先生がおっしゃるには、鼻血を出す原因は
- 外傷
- 感染症
のどちらかが考えられるとのこと。
外傷があるかどうかのレントゲンを撮るよりは、採血で感染症の有無を調べる方が早いということで、検査キットを使い待つこと8分・・・。
下の写真のような結果が出て、エールリヒア症であることが判明しました。
エールリヒア症とは
エールリヒア症とは、複数のエールリヒア属リケッチア(動物や人の細胞内で増殖する細菌)によって引き起こされる感染症。マダニ媒介性感染症の1つです。
中国語では「犬型艾莉希體症」といいます。
熱帯、亜熱帯気候で多く発症する感染症で、台湾では10匹に1匹がエールリヒア症にかかっていると言われています。
どんな症状?
エールリヒア症にかかるとどんな症状が現れるのでしょうか。
病院で貰ってきた冊子(中国語)を参考に、日本語に翻訳してみました。私は医学知識は全くありませんので、質問などには答えられませんことをご了承ください。
1・急性段階
- 感染後、1−3週間
- 発熱、食欲減退、倦怠感
- リンパ節の腫脹
- 鼻出血
- 血小板の減少
多くの場合はこのステージで回復する
2・亜臨床段階(潜在、無症状)
- 1の段階が数ヶ月または数年続いている
- 症状は消えている可能性あり
- 血球減少症
- 血小板の過度な減少
3・慢性段階
- 体重減少
- 赤血球、白血球、血小板の減少、貧血
- 骨髄抑制と出血
- 死亡
モモの治療
採血による検査キットでエールリヒア症とわかったモモは、すぐに別の血液検査のためにもう一度採血をしました。
その結果、白血球の減少がみられたものの、それ以外には異常が見られなかったため、ステージ1の急性段階であると診断されました。
早速この日からエールリヒアの治療を始めることになり、まずは注射を1本、そして1日に1回の飲み薬を処方されました。
翌日、処方された薬を飲んだモモですが、1日中元気がなく、熱もあり、まぶたが腫れていました。食欲もなくずっと寝ているだけ。獣医さんに連絡したところ、エールリヒアではよく見られる症状とのこと。
2日目からいつもの元気なモモに戻りました。
エールリヒアを予防するには
エールリヒアなどのマダニによる感染症の場合、ワクチンはまだ開発されていないため、ダニ駆除薬などで予防するしかないそうです。
モモも液体タイプの駆除薬を背中に落としていますが、獣医さんによると、それだけでは100%の予防、駆除は無理だとのこと。(これは行きつけの獣医さんにも言われたことがあります)
駆除薬の投与以外で飼い主が気をつけなければいけないことは
- なるべく草むらに行かない
- 散歩の後はダニがついていないか全身をチェックする
- 野良犬の多いところには近づかない
ということです。
地球温暖化による気候の変化のせいで、もしかしたら日本も台湾のように1年中マダニを心配しなければいけなくなる時が来るかもしれません。みなさまもどうかマダニにはお気をつけくださいね。
モモのその後
1ヶ月にわたる治療の結果、モモは無事に完治することができました。
この1ヶ月間で行った治療は以下の通り。
- 週に1度の注射を4回
- 毎日の薬を30日間
- 5週目に血液検査
今は食べるタイプの予防薬ネクスガード(中国語は全能狗)で予防しています。
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